ILOとは、「International Labor Organization」の略で、第一次世界大戦直後の1919年ベルサイユ条約に基づいて創設された国際労働機関のことです。
最初ILO は国際連盟の専門機関として設立され、1946年に国際連合の専門機関になりました。本部はジュネーブにあり、1969年にノーベル平和賞を受賞しています。
ILOは政府・労使の代表によって構成され、国際的規模での労働条件の改善を目指し、完全雇用、生活水準の向上、最低賃金の保障、団結権擁護などを活動の基本としています。
加盟国数が174ヶ国で、ほとんどの国連加盟国が加盟しています。ちなみに日本は1919年に加盟しましたが、第二次世界大戦の影響で1940年に一度脱退し、戦後の1951年に再び加盟しました。
ILOの特色は、各国の政府、労働者、経営者代表を正式の構成メンバーとし、この三者が独立した投票権を持っていることです。このシステムは「三者構成主義」と呼ばれ、他の国連機関にはない独自のものです。
ILOの主な機関として、国際労働会議があります。この国際労働者会議では、加盟国の労働条件を調査して技術協力を行ったり、国際的な労働基準を設定して条約にし、その批准を加盟国に勧告したり、労働安全衛生マネージメント規格の国際規格最終案を発表したりしています。
また、1999年の総会において「すべての人へのディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の実現」という21世紀の目標を掲げました。
運営者・お問い合わせ プライバシーポリシー
Copyright(c) All Rights Reserved.