非正規雇用とは、あらかじめ雇用期間を定めた契約による雇用形態のことです。
非正規雇用は非典型雇用とも呼ばれ、期間を特に定めない雇用契約である正規雇用の対義語です。非正規雇用の代表的なものには、パート、アルバイト、契約社員、派遣社員、臨時社員などがあります。
ほとんどの企業では、非正規雇用を正規雇用に登用するための制度が存在せず、たとえそのような制度があったとしても、適用例は極めて少ないようです。
また、多くの企業では「非正規雇用が正規雇用に比べて労働条件が悪く、差別や冷遇があるのは当たり前だ」という認識があるようで、そのことが非正規雇用者にとって大きな問題となっています。
しかし、安定した雇用形態であるはずの正規雇用者=正社員においても、いわゆる「名ばかり正社員」と呼ばれる実態があります。たとえば、正規社員でありながら給与は非正規社員とそれほど変わらず、雇用保険や厚生年金にも未加入で昇給やボーナスもないというケースです。
このように、労働時間が非正規雇用よりも長く、また責任も重い正社員が非正規社員と同じような劣悪な労働環境に追い込まれていることも、また大きな問題となっています。
企業はリストラを実行し、新卒者の採用を控えることで人件費を軽減してきましたが、現場ではそれらの労働を補う形で非正規雇用者が多く雇用されるようになり、同じ職場でいろいろな雇用形態の者が働いていることが当たり前の時代になりました。
ちなみに今では労働者の3人に1人は非正規雇用であり、男女別では女性の半数以上が非正規雇用で働いています。
そのような背景を受けて、今では非正規雇用者のための労働組合も誕生し、非正規雇用者の加入を認める労働組合も増加しています。
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